ドゥルガー
「水牛の魔神マヒシャを倒す女神」(マヒシャースラマルディニー)の図。左右に女神、前にガネーシャとスカンダがいる構図は東インドのドゥルガー祭りでつくられる神像によくある。
管理人が長年集めてきたインド神様絵コレクションの一部を公開します。80点くらいあります。スクロールが大変ですね。すみません。
2023/12/10:簡単な解説もつけました。
インドの神様は、同じ神様でもどの物語を描くかや、描かれた地方によってデザインが異なります。
ちなみに神様が正面を向いている絵が多いのは、この絵を祭壇に置いてお祀りするための絵だからだそうです。
画像使用についてはこちらをご一読ください。
「水牛の魔神マヒシャを倒す女神」(マヒシャースラマルディニー)の図。左右に女神、前にガネーシャとスカンダがいる構図は東インドのドゥルガー祭りでつくられる神像によくある。
虎にのったドゥルガー女神。手前にある3つのシヴァ・リンガから3人の女神が現われてる?カーリー、ラクシュミー、サラスヴァティー。すべてシャクティ(女神パワー)の現れということだろうか。
虎に乗ったドゥルガー女神。上にはブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァがいる。神々からもらった武器で魔物と戦い勝利をおさめたドゥルガーである。
マヒシャースラマルディニー、絵画的な表現がかっこいい。つよそうなライオンさんに水牛が齧られている。
ハヌマーンとバイラヴァを従える構図。拝みたくなる。 ちなみにドゥルガーの乗り物(ヴァーハナ)は虎なのかライオンなのかについては、どっちもある。古い寺院彫刻にはライオンのものもある。
虎さんに乗るドゥルガー。虎さんの視線がよい。
とてもかっこいい。千数百年前の寺院の壁面彫刻と同じポーズが今も愛されているってすごいなあと思う。このマヒシャは冠もつけててゴージャスだ。ライオンさんにかじられてるけどつよそうだ。
虎に乗ったドゥルガー。拝みたくなる。あと虎さんのお顔がよい。
自分の首を切り、そこから溢れる血で従者を癒す女神。足元には性交する男女。タントリズムというインド中世の思想を現した図。
幸運の女神ラクシュミーとガネーシャ。二人セットなのはディワーリーなどのお祭りの縁起がよい絵とされる
ラクシュミーが手に持っているのはプルーナ・カラシャという壺の上にココナッツがのってる縁起物。両手に持ってるのはすごいな。ガネーシャは学問の神様でもあるので本を持ってる。
華やかなガネーシャとラクシュミー。足元にいるねずみちゃんがかわいい。ガネーシャの乗り物はねずみ。
大好きなお菓子を持ってるガネーシャ、蓮の上に立ち、手から金を出すラクシュミー。とてもえんぎがよい。このガネーシャが持ってるお菓子はラッドゥかな?
ディワーリー祭のときに飾るディワーリーラクシュミーと呼ばれる構図。ガネーシャ様がくつろいてる感ある。後ろの水をかける二匹のゾウさんの構図は二千年くらい前からある。由緒あってえんぎがよい。
ディワーリー祭のときに飾るディワーリーラクシュミーと呼ばれる構図。ゾウさんが楽しそう。
シヴァ・リンガを崇拝するガネーシャ。ガネーシャの両親であるシヴァとパールヴァティーも描かれている。マントラのオーム・ナマ・シヴァーヤが描かれてる。
ダンシング・ガネーシャ。父のシヴァ神のダンスのポーズ(ナタラージャ)と同じである
ガネーシャといえば卍。ガネーシャは象使いでもある
シヴァ・リンガに抱きつくガネーシャ。ガネーシャではないが同じポーズでリンガを抱える構図は大昔からあって、エローラのカイラーサナータ寺院にはパールヴァティーがシヴァ・リンガに抱きついている
一般的なガネーシャ像。手には大好きなお菓子が。これは白いので蒸しモーダカかな。足元にあるお菓子はラッドゥかな。ねずみちゃんもおめかししている。
ガネーシャは学問の神でもある。お菓子のモーダカの代わりにペンと本を持っている。マハーバーラタを記述したのはガネーシャと言われている
よく見かけるガネーシャの姿。足元のネズミはガネーシャの乗り物(ヴァーハナ)である。手にはお菓子のモーダカを持っているが…ものすごくおおきい肉まんみたいなモーダカだ。おいしそう。小さな斧みたいなのは象使いの槍が装飾的な形になったもの。
ありがたいガネーシャマントラが書いてある。素晴らしいガネーシャ様どうか障害を取り除いてください的な意味だそうな
Vakra-Tunndda Maha-Kaaya Suurya-Kotti Samaprabha |
Nirvighnam Kuru Me Deva Sarva-Kaaryessu Sarvadaa ||
『ラーマーヤナ』で大活躍のお猿の将軍ハヌマーン。ラーマとシーターを想う姿。足元にはラーマと書かれている。
毒消しの薬草をさがしにきたけど、どの草が薬草かわからないのでカイラース山をそのままもちあげて運んだというお話があるハヌマーンの図。足元にはラーマの文字。
いつでも心にラーマ&シーターがいるのをアピールするため胸を開いたハヌマーン。ラーマ様強火である
ラーマとラクシュマナを担いだハヌマーン。ちからもちである
胸をかっぴらくハヌマーン。心の中にはいつもラーマ様とシータ様がいるのである。
おやまをもちあげるぱわふるハヌマーン。おかおがかわいい。
オリッサ州プリーの地方神。伝統絵画パッタチトラの版画。ジャガンナート様がガネーシャ様の姿をしているのか、ガネーシャ様がジャガンナートの姿をしているのか…
オリッサ州プリーの地方神。伝統絵画パッタチトラの版画。
オリッサ州プリーの地方神。伝統絵画パッタチトラの版画。
オリッサ州プリーの地方神。伝統絵画パッタチトラで描かれている。ガルダに乗っている。ヴィシュヌ神のすがた。
説明が遅れたが、ジャガンナートは東インドのオリッサ州のプリーで信仰されている土着の神様である。クリシュナ様と同一視され、ジャガンナート寺院のお祭りにはインド全国からものすごい数の人たちが集まる。とにかくご利益がすごいらしい。
左から兄のバララーマ、妹のスバドラー、クリシュナ。黒いジャガンナートはクリシュナ様なのだ。通常は3人+柱1本が揃って1セットとして祀られる。
背景にはジャガンナート寺院。外国人は立ち入り禁止。周囲には神様グッズを売っているお店や屋台が立ち並ぶ聖地である。ジャガンナート様はもともとは土着の人々が祀っている丸太の神なので背後に丸太があるとおもわれる。
血を好む恐怖と戦いの女神。ドゥルガー女神から生まれた。右足でシヴァを踏む。生首ネックレスではなくドクロネックレスで腰巻きに生首なのは斬新でパワフルである。横たわるシヴァが悩ましいかんじだ。
両足でお髭のシヴァ様を踏む。冠の形がベンガル地方みある。いかにも東インドの図像〜ってかんじだ。かっこいい。すき。
右足で踏む…右足だけだとおもう…インド神話の神様に顔や手足がいっぱいあるのはパワーがすごいことを表している。このカーリー様はすごいつよいんじゃないかな。
右足でシヴァを踏む。すごくつよい。手には魔神の生首と血が入った器。シヴァ神の三叉戟をもち、生首で作ったネックレスを首にぶら下げている。腰布の代わりに腕で作った腰巻きをつけているが、元々は全裸の女神である。
笛を吹くクリシュナ。イケメンである。
子供のクリシュナ。背後にはクリシュナの物語が描かれている。足を交差するのがクリシュナのポーズ。
笛を吹くクリシュナは若い頃。青年時代のお姿。孔雀の羽を頭に挿し、白いこぶ牛をしたがえている。孔雀もいる。
子供のクリシュナ。川に住んで毒をまくカーリヤ竜王(ナーガ)を退治するお話。周囲の女性たちはナーギニー(ナーギー)。クリシュナを崇めている。
笛を吹くクリシュナ。濃い黄色の腰布は聖なる色でクリシュナの色。
『マハーバーラタ』でアルジュナがビーシュマを倒そうとしないので「私が倒す!」と前に出たときのお話。結局アルジュナに止められた。
水浴びする女性たちの衣服を隠す、悪戯好きなクリシュナ。クリシュナは神なので神の愛をあらわしている。
牛飼い時代のクリシュナと当時の恋人のラーダー。ヒンドゥー教にはバクティ思想という「恋人を愛するように神を愛しなさい」という教えがあって、クリシュナとラーダーや牛飼い女たちとの恋物語は神への愛の形であると考えられている
かわいいの極み
幸運と富の女神。シュリーともいう。大昔からいる女神。姉妹には不幸の女神のアラクシュミーがいる。しかし二人は表裏一体なので、ラクシュミーを大切にしなければ不幸の女神に転じることもあるという。
ゾウさんたちに祝福される「ガジャ・ラクシュミー」の構図
両手から金や宝石が出てるなんかすごくありがたいかんじだ。
映画『サントーシーマー』で登場した映画の中だけの女神だったはずが大人気になり寺院まで作られ絵葉書とかもあるという、これぞインド〜な女神様。
映画『サントーシーマー』で大人気の女神
タミルナードゥー州のミーナークシー寺院の御本尊。もともとはめちゃつよ女王だったがシヴァと戦い彼を見初めて夫にした。という話がある。ミーナークシー寺院は大きくてすごいぞ。
南インドだとムルガン。北だとスカンダ、クマーラ、カールティケーヤと呼ばれる。孔雀に乗り、槍をもったとても強い少年神として描かれる。シヴァ神の息子とされる。
左からラクシュマナ、ラーマ、シーター、座っているのはハヌマーン。
ラーマとシーター。サリーではなくレヘンガのようなスカートを身につけているシーター、クルタのような上着を着たラーマは珍しい図像だなあ。
ラーマの足に触れて敬意をあらわすハヌマーン。インドでは目上の人の前では屈んで足を触る仕草をすることで相手への敬意を表す。
ラーマ様御一行。おかおの表情がなんかかわいいね。
日本だと弁財天。楽器とヴェーダと数珠を手に持つ。音楽と文学の神様。創造神ブラフマーの妻。ヴェーダ時代のサラスヴァティー川(今は無い)が神格化した姿と考えられている
白鳥(ハンサ鳥)を従えるサラスヴァティー。
パラメーシュヴァラ(偉大な主)であるシヴァ様。象徴であるシヴァ・リンガに手を合わせる妻のパールヴァティー。なんかすごくつよそうな絵。
乳海攪拌のとき蛇王が出した毒を飲んで世界をお救いになったときの姿。このせいでシヴァの喉は青いらしい。シヴァは病や死を遠ざける神として崇拝されている。
瞑想するシヴァ。シヴァはヨーガの主でもある。ナンディンという牛さんを従えている。虎の革に座り、毒蛇を身につける。頭にはガンジス川の女神、月を従える。
瞑想するシヴァ。背景にある雪山はシヴァのおうちであるカイラース山だろう。よくみたら牛さんもいる。
半身がシヴァとパールヴァティーの姿。神話にはシヴァがパールヴァティーを半身とすることをみとめる物語があるが、タントリズム的な思想も影響しているのかもだ。
みんななかよし。左側にちょっと見えてるのはナーラダ仙かな。
シヴァとパールヴァティーとガネーシャ。うしろに牛さん。
おうちのヒマーラヤを背景に乗り物の牛さんとライオンさんも一緒に。
シヴァの手から出たビームの先にはシヴァ・リンガがある。
お二人はとても仲良し。
いやあ濃いですね髭が!インドの神様たちって髭をつけて描かれないんですが、このシヴァ様はすごいご立派ですねお髭が!おそらく修行者としてのお姿としてお髭そってないヴァージョンとして描かれてるとおもいますが。
シヴァのお顔4面を彫ってるタイプのムカリンガムというシヴァリンガを思い出す絵。よくみると背後にはジャガンナートやヴィシュヌの絵が。 シヴァ・リンガには「サティヤム・シヴァム・スンダラム」(真実・神・美徳)のマントラが書かれている。
ジョーティル・リンガの聖地の12の聖地が描かれてる。
舞踏王としてのシヴァ。シヴァのダンスは世界を滅ぼし再生する。シヴァはダンスの神様でもある。ナタラージャ像は南インドで人気がありチョーラ朝時代のブロンズ像はものすごくかっこいい。
アナンタ竜の寝床に横たわるヴィシュヌ。神々がヴィシュヌを崇めている。
これはヴィシュヌ派の絵。ヴィシュヌからシヴァとブラフマーが生まれたという物語。それにしてもベビー・シヴァ様がかわいい。
『マハーバーラタ』でクリシュナがアルジュナに全ての神を内包した自分の本当の姿(ヴィシュヴァールーパ)を見せたときの絵。下にいるのは馬車に乗ったクリシュナとアルジュナ。
中心のヴィシュヌ、左上のブラフマー、右上のシヴァ、左下のクリシュナ、右下のラーマ。
中心のヴィシュヌ、左上のブラフマー、右上のシヴァ、左下のクリシュナ、右下のラーマ。